2008-07-23から1日間の記事一覧

刑訴第2問

1.小問1について (1) 裁判所が証拠を採用するためには、その証拠に証拠能力がなければならない(317条参照)。 しかし、本問調書は、裁判官の面前での反対尋問を得ない供述を内容とする伝聞証拠であるから、原則として証拠能力が認められない(伝聞法則、…

刑訴第1問

1.本問警察官は来意を告げることなく捜索差押え場所である「甲が宿泊中のホテルの客室」に立ち入っているが、かかる行為は適法か。 (1) 思うに、令状に捜索差押えの対象物の記載を要求し(218条1項、219条1項、憲法35条)、令状の呈示を要求した(法222条…

民訴第2問

1.小問1について (1) Zは、Yに対して補助参加(42条)している。補助参加は、他人間の訴訟につき利害関係を有する第三者が、一方当事者を補助して勝訴させることで自己の利益を守る訴訟参加形態である。 参加人は、被参加人の行為と矛盾しない限り一切の…

民訴第1問

1(1) 弁論準備手続(168条以下)は、準備的口頭弁論(164条以下)や書面による準備手続(175条以下)と並んで、争点及び証拠の整理を行う手続きである。 (2) 民事訴訟においては、判決をするためには、公開の法廷で両当事者の関与の下受訴裁判所の面前で口…

刑法第2問

一 丙の罪責 1.丙が盗品と知りながら、指輪を甲から買い受けた行為につき、盗品等有償譲受罪(256条2項)が成立する。 2.次に、丙が価格を欺いて甲から指輪を買い受けた行為につき、詐欺罪(246条1項)が成立しないか。指輪は盗品であり、不法原因給付と…

刑法第1問

一 乙の罪責 1.乙が、殺意を持って就寝中のXの頭部をゴルフクラブで数回殴打した行為に殺人罪(199条)が成立しないか。 (1) ゴルフクラブで頭部を殴打する行為は、人の生命侵害の危険を有する行為といえるから、殺人罪の実行行為といえる。 (2) しかし、…

商法第2問

1.小問1について (1) 乙社は甲社の株主であるから、甲社は原則として乙社の株主名簿閲覧請求を拒むことは出来ない(125条3項)。 (2) もっとも、乙社は、甲社が125条3項3号の「実質的に競争関係にある事業を営」むものであるとして閲覧を拒むことができな…

商法第1問

1.小問1について (1) Bは、Aが代表したXY間の本件不動産の売買は、事業譲渡に当たるので株主総会の特別決議を要するところ(467条1項、309条2項11号)、Aはこれを経ていないから当該売買契約は無効であるとして、Yに対して所有権移転登記の抹消を請求でき…

民法第2問

1.Bは、Cに対して売掛代金債権80万円を自己の債権者であるAへ支払うよう求めているが、これは、実質的にはAのBに対する債権を担保するための契約であるといえるから、法律関係を検討する際にも、できるだけかかる当事者の意思を尊重した解釈がなされるべき…

民法第1問

1.小問1について (1) AはCに対して、本件機械の引渡しを請求することができないか。 Cは、Aから本件機械を買い受けたBから本件機械を賃借しているが、AはBの債務不履行により売買契約を解除(541条)している。そして、解除は当事者を契約から解放するこ…

憲法第2問

1.憲法89条は、宗教団体又は「公の支配に属しない」慈善、教育若しくは博愛の事業(以下、「教育等公益事業」という)に対して公費を支出する行為を禁止している。 本問制度は、教育等公益事業に対する助成金の交付を内容とするものであるから、合憲である…

憲法第1問

1.本問A自治会の決議は、自治会会員の寄付をしない自由を侵害して違憲でないか。 寄付をしない自由は、憲法29条1項の財債権の行使の事由として保障される。もっとも、人権といえども絶対無制約ではなく、財産権のような経済的自由権は国民の生命・身体を保…

苦悩

再現がこんなにも苦しいものだとは・・・ 書くべきことを書き忘れていたり、民訴の1行問題では条文の読み間違いで嘘まで書いてしまった・・・ なんかどんどん自信なくしてしまう。 しかも明日期末試験だし・・・ あと2通です。