回帰線

一生懸命になるってことは、決して悪いことではないと思う。でも、何でもそうだけど、何かに飛びぬけているよりもオールラウンダーであるほうが、普通は上手くいくことが多いだろう。
それと同じで、何かにひた向きに打ち込むことで、「なすべきこと」のバランスが崩れてしまうこともあるんだろうなと、昨日、考えました。旧司に合格したくて、ひた向きに勉強に打ち込んで、やる気がでないといいながらも一日何時間も勉強するという生活を繰り返すうちに、失ってきたものも大きかったなと思う。生まれて初めて、「一日くらい勉強しなくたっていいじゃない」って誘惑に勝ち続けて勉強してきたことを、もちろん全否定ってわけじゃないけど、初めて後悔する部分があるなって実感した。逆に、だからこそ、落ちたことが心底悔しいし、不甲斐なくもある。
こうやってつまづいたときは、もう一度原点に帰ってみるのがいいんじゃないかと思って色々と考えたので、未来の自分のためにも、書き残しておきたい。
そもそも、僕の夢と法曹になることに深い繋がりはない。けど、食べていくためには夢ばかり追ってられないし、親孝行もしたいし、ならば夢と少しでも関係するような仕事をしていたい。そうやって選んだのが、弁護士になるという道だった。けど、高校時代から描き続けた夢の他に、ここ数年で僕にはもう一つ大切な夢ができた。それは、高校からの夢を捨ててでも叶えたいことだった。
いつの間にか、後者の夢は、もう間もなく現実化するんだと勘違いしてたからだろう。不思議なほど短い時間で、その夢は破れてしまった。この絶望を噛み砕くことはできないけど、何とか絶望を飲み込んで、前に進みたいと思う。もしかしてもう一回チャンスはあるかもっていう希望が消えないうちは、まだ歩いていけると思う。希望が消えて倒れても、きっとまた立ち上がれると思う。
人の足を止めるのは、絶望ではなく諦め。人の足を進めるのは、希望ではなく意志。
僕はまだ諦めない。
だから、勉強しよう。